ヴェルサイユ宮殿レポ
ヴェルサイユ宮殿は1682年にフランス王ルイ16世によって建てられた、フランスバロック建築様式の最高傑作と名高い宮殿である。宮殿のファサードは400mもあり、左右対称の構成としている。正面玄関は東面のU字型に凹んだ位置にあり、大通りがパリの方向にのびている。西面は庭園に面している。フランスの絶対王政の象徴的建物であり東京ドーム220個分という広大な面積を誇る庭園とともに世界遺産にも登録されている。私は大学のフランス地域文化論の講義課題においてヴェルサイユ宮殿について調べたことがあり是非一度訪れたいと考えていた。今回はヴェルサイユ宮殿の行き方や、見所、費用について書かせていただく。
アクセス
私は朝8時ほどに出発し、メトロ2番線→メトロ13番線と乗り継ぎinvalidesというブルボン宮殿に近いメトロ駅から、高速郊外鉄道(RER)C線に乗車。終点のヴェルサイユ=シャトー駅で降りた。invalides駅で何故か電車が止まっており、少し待たされることになった。
今ルート検索するとSaint-MIchel Notre-Dameの駅からREC C線に乗車するルートが出てくる。いずれにせよRECのC線の終点駅であるので行き方は難しくないだろう。
電車を降りて駅からおよそ1キロ12分ほど歩くと宮殿に到着である。
余談だが、電車内でアコーディオンを演奏してくれる方がおり、ヨーロッパ味を感じられたのが非常に良かったと思う。
費用
すべての施設見学(パスポート) €20 (噴水ショーや音楽の庭園が催される日は€27)
ヴェルサイユ宮殿のみ €18
トリアノン宮殿 €12
詳細はこちら http://www.chateauversailles.fr/preparer-ma-visite/billets-tarifs
開館時間
宮殿 9:00~18:30
トリアノン 12:00~18:30
庭園 8:00~20:00
観光レポ
9:40 ヴェルサイユ宮殿に到着、駐車場が宮殿の前に広がっているのは意外であった。
この時間はまだ、人は少なく何となく閑散とした雰囲気まであった。
こちらは入ってすぐの王室礼拝堂である。ジュール・アンドゥアンマン=マンサールによって建設されたものである。かなり暗い雰囲気である。写真には写っていないが眼下には柵があり入ることができない。
廊下は像が立ち並び、床のタイルも美しく厳かである。なんだかハリーポッターの映画での廊下にありそうな印象を受けた。
窓から庭園を見渡すことができる。庭園にも見学の後出ることができるが、広大な庭園が建物内中も窓から見ることができた。上から見ても精巧な造形をした庭を眺めることができるのは眼福である。
ギリシャ神話の神々の名の付く部屋には天井画が極めて精巧に施されており、どの部屋も壁、天井、照明に至るまで目移りする美しさであった。正直このような部屋にも美しいシャンデリアがあり少し鏡のような装飾があったのでこれが鏡の間なのかと勘違いしてしまいました。
こちらが、かの有名な鏡の間。ここでヴェルサイユ条約が締結されたことでも有名である。かなり多くの人がいる。窓と対になる鏡輝くシャンデリア、天井一面に飾られたシャルルブランの絵画、事前に聞いていた以上の美しくバランスの良い部屋であった。全長73mの回廊に357個の鏡が備え付けてあるそうだ。人もかなり集中しており人のいない写真を撮るのは不可能でしょう。私は中国系の方に頼んで写真を撮ってもらいました。
壁一面を覆う絵画。人が写っているが、それと比べると絵の迫力が分かる。まるで美術館なのかというほどかなりの量の絵画が飾られておりそれらを楽しむこともできる。
吹き抜けは他の個所と異なるごつごつとした雰囲気。ゴシック様式の内装には詳しくないが過剰な装飾や強調された凹凸に特徴があるそうだ。
ルイ・フィリップ王による博物館改修時に造られた「戦闘の回廊」広くてドームのようになっている天井と壁面に連続した巨大絵画のある回廊。個人的にはかなりかっこいいと感じた。
11:00 館内を一通り見終わって外へ。一人だと1時間ちょっとで見終わってしまう。外は花が多く植えられている広大な庭園になっている。
噴水は宮殿の建設よりも労力がかけられたということである。「水なき地に水を引く」「貴族を従わせる」「民衆の心をつかむ」という三つの願いが込められているということである。
12:00 トリアノン宮殿に到着。ヴェルサイユ宮殿からは30分ほど歩く必要があったが、開館が12時ということで少し空くまで待つことになった。外から見ると廃墟の様であった。
皇后の寝室(マリールイーズの部屋)
中は色とりどりの家具で彩られており、ヴェルサイユ宮殿とは違い少し質素な雰囲気を漂わせながらも、魅力的な建物となっていた。
ルイ・フィリップの家族の間
宮殿の外観自体はやはり質素な雰囲気がある。大トリアノンを出ると、プチトリアノンの方の見学ができる。
プチトリアノンの王妃の村里と呼ばれる庭である。自然豊かな村かというくらい広大で美しい風景であった。しかし、かなり歩き回っていたので疲労困憊でもう歩けなかった。ここで元に戻ります。しかし、トリアノン宮殿に入ったはいいものの、どこから出ればよいのだろうか?入ったところまで歩くのは非常に遠くてつらかったので、藪のような部分から強引に歩道に出て脱出することになった。
帰りも30分以上歩いて入り口に帰らなくてはならず結構、憂鬱な気分だったのでジェラートを購入。フランスの空の下でジェラート食べながら庭園を歩くっていうのはエモい。
13:00 退館。わかりにくいかもしれないが、チケット売り場に長蛇の列ができていた。あとから調べると、ヴェルサイユ宮殿はチケット購入にかなり並ぶらしい。私は朝一で来たので全く並ばずにチケット購入も入場もできたということらしい。皆様も早めに行くことをおすすめする。
まとめ
ヴェルサイユ宮殿はパリ市内からは少し離れているが、かなり満足感が強い観光地である。ルーブル美術館と同様かそれ以上に、歩くことになるので非常に疲れるが美しい宮殿内の多彩な部屋美しく画一的な庭園と噴水。さらには少し田舎の落ち着いた雰囲気のトリアノン宮殿どれも非常に美しい景観を形成していた。朝一は空いているが昼頃には入場に長蛇の列ができるので事前予約か朝一の観光がおすすめである。
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