【DAY7】チェスキークルムロフ|世界遺産の街を半日で巡るおすすめ観光ルートと絶景スポット

旅行

9月23日

費用

項目 金額(€/CZK) 円換算
プラハ→チェスキー・クルムロフ(バス) 8.98€ 約1,508円
昼食(ベトナム料理) 239CZK 約1,600円
チェスキー・クルムロフ→リンツ(バス) 8.98€ 約1,508円
リンツ宿泊費 約14,504円
合計 約19,120円

10:00 プラハ発

プラハを出発。バスは南ボヘミア地方の小さな町、チェスキー・クルムロフへ向かう。自分の旅行にしてはかなり朝の出発がゆったりとしている余裕あるスケジュール。

✨中世の面影を色濃く残す南ボヘミアの宝石──それがチェスキー・クルムロフ。赤い屋根が連なる旧市街は、ヴルタヴァ川に抱かれるように広がり、まるで絵本の世界に迷い込んだかのような美しさを誇る。世界遺産にも登録されたこの町は、ゴシック、ルネサンス、バロックが融合した建築群と、城からの絶景、そして静かな石畳の路地が旅人の感性を刺激することだろう。プラハから日帰りで訪れることもでき、チェコ旅行のハイライトとして外せないスポット。

13:10 チェスキークルムロフ到着

バスは定刻通りに到着。町の中心部までは徒歩で向かう。石畳の道を進むにつれ、視界に広がるのは赤い屋根と尖塔、そしてヴルタヴァ川の穏やかな流れ。プラハとはまた違う、田舎の静けさと温もりが漂っていた。

13:30 エゴン・シルレル・アート・ブリュワリー

かつて修道院だった建物を改装したこの醸造所は、地元産クラフトビールと現代アートが融合したユニークな施設。今回は時間の都合で外観のみの見学となったが、重厚な石造りの建物とアートの看板が印象的だった。

13:40 ミノリテ修道院

14世紀に建てられたフランシスコ会系の修道院。内部には美術館や工房もあるが、今回は併設された庭を散策。手入れの行き届いた芝生と、素朴な花々が咲く庭は、まさにヨーロッパの田舎の風景そのもの。観光地の喧騒から離れ、心がほっとする空間だった。

14:00 城のお堀の熊

チェスキー・クルムロフ城の門をくぐると、堀の中に本物の熊が飼われている。これは中世の伝統を受け継ぐもので、かつて貴族が権威の象徴として熊を飼っていた名残だという。リンゴをかじりながら寝転ぶ姿は、どこかのんびりしていて、観光客の目を引いていた。

街の建物には「だまし絵」の技法が多用されており、煉瓦や柱のように見える部分が実は絵で描かれている。遠目には本物にしか見えない精巧な技術で、街全体が美術館のような印象を受ける。人によっては安っぽいという印象を受けることもあるだろう。

14:15 プラーシュトヴィ橋|絶景写真スポット

城の吹き抜けを抜けてたどり着くこの橋は、街の高台に位置し、チェスキー・クルムロフ随一の写真スポット。赤い屋根が連なる旧市街、蛇行するヴルタヴァ川、城の塔と聖ヴィート教会の尖塔──すべてが一枚の写真に収まる構図は、まさに“絵になる街”の象徴だった。

14:30 ザーメツカー庭園

城の裏手に広がるこの庭園は、18世紀に造られたバロック様式の庭園。急な坂道を登ってたどり着いた先には、観光客の少ない静かな空間が広がっていた。整然と並ぶ樹木と、遠くに見える街の屋根。重いリュックを背負ってたどり着くには疲労がたまりすぎたが。

15:15 チェスキー・クルムロフ城 塔

城の塔は、街で最も高い位置にある展望スポット。地上階には歴史展示があり、塔の内部は螺旋階段で上へと続く。頂上からは、360度のパノラマが広がり、赤い屋根と川の曲線が織りなす風景が一望できる。ただし、自分が立っている塔が写真に写らないのは少し残念でもある。昨日両替した500czkのあまり200czk弱で入場。

15:45 スヴォルノスティ広場

街の中心部に向かってぶらぶらと歩いてあちこち探索してみる。

マンホールまでかわいらしい

カラフルな街並み。だまし絵もわかりやすい

プラーシュトヴィ橋

先ほど上から写真を撮った橋をしたから眺める。上からの写真は橋を渡り切って、隣の石の小窓が空いている部分も通り過ぎた先にあるテラスのような場所がベスト。

街の中を曲がれる川と、川沿いのテラス。おしゃれ空間すぎる

美しい建物が立ち並ぶ石畳の道の奥にカラフルな塔がのぞく個人的お気に入りアングル

スヴォルノスティ広場に到着

旧市街の中心に位置する広場で、カフェやレストランが並ぶ。石畳の広場には噴水があり、地元の人々や観光客が思い思いに過ごしていた。街歩きの合間に立ち寄るにはちょうど良い場所。

15:50 聖ヴィート教会

14世紀に建てられたゴシック様式の教会で、チェスキー・クルムロフの街並みを象徴する尖塔を持つ。内部は、ステンドグラス越しに差し込む柔らかな光と、石造りの柱が織りなす荘厳な空間。観光客は少ない。

正直、外観も内装も典型的教会といって差し支えないレベルだが、街の高所から全体を眺めた時にこの教会の高い尖塔が景観にいいアクセントを加えているという印象。

16:15 MY SAIGON

体調不良もあり、温かくて食べなれている料理が恋しくなってベトナム料理店へ。フォーを注文すると、優しい出汁の香りが広がり、イガイガしていた喉に染み渡るようだった。特別美味というわけではなかったが、体が温まり、少しだけ元気を取り戻せた気がした。

16:40 シナゴーク

19世紀末に建てられたユダヤ教会堂。現在は文化施設として使われており、コンサートなども開催される。外観はシンプルながらも重厚で、街の多様な歴史を感じさせる場所だった。

16:50 パノラマテラス

街の南側に位置するこのテラスは、高さこそ控えめだが、城の塔を正面から捉えられる貴重なビュースポット。観光客も少なく、静かに街を眺めるには最適な場所だった

17:10 チェスキークルムロフ発

帰路は来た時とは異なるバスステーションから、国境を越えてオーストリア・リンツへ。バスは定刻通りに出発し、1時間ほどで到着。

18:25 リンツ着

宿にたどり着いた時には20時になっていた。間違えて女性専用のドミトリーの部屋を予約してしまっており宿泊できず、急遽別の宿を探すことになったことが原因。街が暗くなる中での宿探しは、体調がすぐれないこともあり、精神的にもかなり堪えた。幸い返金はされたが、時間も費用も余計にかかってしまった。

リンツの街は人は少ないが清潔で整っている印象

ようやく見つけた宿は久々の個室で、ベッドが3つもある広々とした部屋。誰にも気兼ねなくドライヤーを使えることに安堵し、ほとんどの服を手洗いして部屋中に干した。

その夜、翌朝に乗る予定だったウィーン行きの電車が欠便になったという通知が届く。体調不良に加え、交通トラブルが重なり、旅の疲れがじわじわと心に染みてくる。

総評

チェコは、街並みの美しさと観光のしやすさが際立つ国だった。特に首都プラハは、これまでヨーロッパで見てきた美しい街の中でも群を抜いて整っており、「これが首都なのか」と驚かされるほど。建物の装飾や街の構造だけでなく、朝の清掃車やゴミ拾いをする住民の姿から、清潔感が住民によって維持されていることを実感した。朝方に見かけた死んだカラスも夕方には片付けられていたのは、印象的な出来事だった。

プラハは時間帯によって表情が変わる街でもある。早朝の静寂と夜景の華やかさはそれぞれに美しく、観光客が少ない朝の旧市街やカレル橋は写真撮影にも最適だった。一方で、夜になると人が一気に増え、屋台や広場の賑わいが街に活気をもたらす。治安面では全く心配はなかったが、街灯が少ない場所もあり、夜道はやや暗く感じる場面もあった。

観光面では、近年の傾向として観光収入を重視しているのか、主要スポットの入場料が軒並み高くなっている印象を受けた。正直なところ、そこまでの金額を払ってまで見る価値があるかどうかは微妙な場所もあり、コストパフォーマンスには疑問が残る。通貨がユーロではないため両替の手間があるにもかかわらず、物価が特別安いわけではない点もマイナス。食事についても期待していなかったこともあり、ほとんど口にしていない。

交通費を節約するため、プラハではすべて徒歩で観光したが、城方面は坂が多く、道も曲がりくねっていて体力をかなり消耗した。小さな博物館のような施設も点在していたが、今回は入らず。1泊でも十分に楽しめる街ではあるが、音楽鑑賞などを含めるならもう少し滞在してもよかったかもしれない。

チェスキー・クルムロフは、前評判通りの美しい街だった。ただ、景観が評価されている郊外の観光スポットって赤い屋根、尖塔、小川などが構成要素で似ているなという正直な感想もよぎった(ブルージュとかも似ている)。その中で、町全体に施された「だまし絵」の技法はこの街の独自性を際立たせている。壁に描かれた煉瓦模様や柱は、遠目には本物にしか見えないほど精巧で、個人的にはこの装飾のクオリティは高く、むしろ街のアイデンティティとして機能していると感じた。レビューの中には「安っぽい」と評する声もあるようだが、私はそうは思わなかった。街自体は非常にコンパクトで、宿泊する必要までは感じなかった。体調が優れなかったこともあり、城の内部見学は断念したが、今思えば見ておいてもよかったかもしれない。

総じて、チェコは観光しやすく、街並みの美しさと清潔感が印象に残る国だった。ただし、物価や食事、入場料の高さなど、旅人目線で見ると気になる点も少なくない。

次回へ続く──

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