10月13日
フランスからドイツへと戻る。旅のゴールであるミュンヘンに向かって少しずつ時間を使いながら戻っていく段階である。フランスは短い滞在になったが、パリを観光した時とは全く異なる世界を見られたので非常に満足であった。おそらく、モンサンミッシェに行くために再度この国を訪れることになるのだろうなという気持ちをもちつつ、いざケルンへ
費用
| 日付 | 項目・内容 | 金額(現地通貨) | 円換算(概算) |
|---|---|---|---|
| 13日 | バス(ストラスブール → ケルン) | 24.48€ | ¥4,123 |
| ケルン市内24時間乗車券 | 8.5€ | ¥1,419 | |
| 宿泊費(都市税含む) | — | ¥2,665 + ¥120 | |
| 小計 | — | ¥8,327 | |
| 14日 | チョコレート博物館入場料 | 15.5€ | ¥2,588 |
| 夕食(ソーセージ) | 10.40€ | ¥1,736 | |
| ケルン ↔︎ アーヘン(往復バス) | 15.97€ | ¥2,667 | |
| バス(ケルン → ミュンヘン) | 27.98€ | ¥4,762 | |
| 小計 | — | ¥11,753 | |
| 合計 | — | ¥20,080 |
8:00 ストラスブール→ケルン
フランス・アルザス地方のストラスブールから、ドイツ西部の都市ケルンへ長距離バスで移動。ストラスブールの朝は多くのムクドリが飛んでいた。所要時間は約6時間。ライン川沿いに広がるケルンは、ローマ時代から続く歴史都市であり、ドイツ第4の都市。ゴシック建築の象徴・ケルン大聖堂を中心に、古代・中世・現代が交錯する文化都市として知られる。
14:30 ケルン大聖堂
空港にケルンのバス停に到着後、電車で待ちの中心部まで向かう。ライン川沿いに広がるケルンは、ローマ時代から続く歴史都市であり、ドイツ第4の都市。ゴシック建築の象徴・ケルン大聖堂を中心に、古代・中世・現代が交錯する文化都市として知られる。
遠くからでもよく見えるケルン大聖堂は世界最大級のゴシック建築であり、ケルンの象徴。正式名称は「聖ペテロと聖マリアの大聖堂」。1248年に着工され、完成は1880年。高さ157mの双塔は、完成当時世界一の高さを誇り、現在もヨーロッパで最も高い教会建築のひとつ。
大きすぎて近くからでは全く写真に納まらない。これまで多くの大聖堂を見学してきたがこれほどまでに大きなものはなかった。とにかく大きいという感想しか出てこない。
内部にはステンドグラス、祭壇、彫刻、そして東方三博士の聖遺物を収めた黄金の聖骨箱が安置されている。ユネスコ世界遺産にも登録されており、年間600万人以上が訪れる。塔の展望台へは509段の階段を登る必要があるが、ライン川と旧市街を一望できる絶景が広がる。今回は内部を見るだけ。内部も広いが外観の大きさほどの感動はなかった。
ホテルにチェックイン。かなり受付が混雑いしていて時間がかかる。本当にやることがない。明日何をしようか。家族にいろいろと連絡したり、調べてケルンから日帰りで行ける場所を探してみる。結果、明日はケルンの街をもう少し見た後にアーヘンへ向かうことにした。
10月14日
9:10 ラインプロムナーデ・ケルン=ドイツ
ケルン旧市街の東側、ライン川沿いに整備された遊歩道。朝の散歩に最適で、川の流れと対岸の景色を眺めながらゆったりと歩ける。ベンチやカフェも点在し、地元民の憩いの場としても人気。春〜秋には屋外イベントやマーケットも開催される。
近くでは、大きすぎて写真に納まらないことから、大聖堂を撮影できるベストスポットといえるのがおそらくこのあたりであろう。橋と川と大聖堂を一枚の画に収めることができる。
9:35 Fish Market
ライン川沿いに位置する歴史的な広場で、かつて魚市場として賑わった場所。現在はカラフルな木造建築が並び、ケルン旧市街の中でも特に絵になるエリア。建物は17〜19世紀のものが多く、現在はレストランやカフェとして利用されている。朝の光が差し込む時間帯は、写真映えするスポットとしても人気。
確かにカラフルで美しい建物も多いのだが、数はあまり多くない。
10:00 チョコレート博物館
1993年に開館した、ドイツ最大級のチョコレート専門博物館。リンツ社が運営しており、カカオの栽培から製造、包装、販売までの工程を実際に見学できる。館内には巨大なチョコレート噴水があり、来館者はその場で試食も可能。所要時間は1時間ほど。
展示は歴史・技術・文化の3軸で構成されており、古代メソアメリカのカカオ儀式から、現代のフェアトレードまで幅広く網羅。ショップでは限定商品や量り売りもあり、チョコレート好きにはたまらない施設。浮島のような場所にあるのだが、近くの橋が通行止めになっていたせいでかなりの遠回りを強いられた。
チョコレートファウンテン。こちらではウエハースに浸したチョコレートを試食することが可能。このエリアでは工場見学のように実際にチョコレートができていく様を見ることができる。
事前予約していないと現地チケット購入はかなり時間がかかりそう。わかりやすい展示が多くて、オリジナルのチョコレートを作ることも可能。お土産売り場もレストランも充実。
14:30 アーヘン
ケルンから西へ約70km。バスで移動。アーヘンはドイツ最西端の都市で、ベルギー・オランダとの国境に近い。古代ローマ時代から温泉地として栄え、中世には神聖ローマ帝国の戴冠都市として重要な役割を果たした。
15:00 アーヘン大聖堂
西暦800年にカール大帝(シャルルマーニュ)によって建てられた、ヨーロッパ最古級の大聖堂。八角形の中央礼拝堂(パラティン礼拝堂)はビザンティン様式を基調とし、金と青のモザイクが輝く荘厳な空間。以後600年以上にわたり、神聖ローマ帝国の皇帝が戴冠式を行った場所でもある。
内部にはカール大帝の墓、聖遺物、ステンドグラス、バロック様式の礼拝堂などが融合し、建築史的にも非常に貴重。1978年にはドイツ初のユネスコ世界遺産に登録された。
正直、大聖堂に行くのは飽きては来ていたのだが、世界で最初に世界遺産に登録された12件の世界遺産のうちの一つであるということと、写真で見た時のステンドグラスが圧倒的に美しいことからここに来ることを決めた。
入場無料。1€寄付をすると写真を撮ることができる。実際に入場してステンドグラスが美しすぎる。他の大聖堂より大きさは小さいが、その分高さを感じられる。外の天気は悪いはずなのに僅かな外からの光で輝いている。来たかいがある。
アーヘンは温泉都市としても知られ、街中には湧き出す温泉やスパ施設が点在する。大聖堂周辺には石畳の路地、カフェ、ブティックが並び、散策に最適。温泉の湯気が立ち上る場所もあり、歴史と自然が交差する独特の雰囲気が漂う。
マンホールから湯気が出ていたり、温泉が湧き出ている水路や、水汲み場のような場所があり、温まる。
16:00 夕食 Hanswurst – Das Wurstrestaurant
雨が強くなってきたので雨宿りもかねて、白いソーセージが食べたくて来店。アーヘン旧市街にあるソーセージ専門レストラン。ドイツ各地のソーセージを取り揃えており、特に白いソーセージ(ヴァイスヴルスト)は人気。店内はカジュアルで、雨宿りにも適している。地元客にも観光客にも愛される、気軽に立ち寄れる名店。
白ソーセージはミュンヘンのあるバイエルン名物だと思っていたのだが、食べる機会がなかったのでここで初体験。お湯に入っているソーセージを取り出し川を向いて食べるのが正しい食べ方みたい。甘いマスタードとの相性が抜群でおいしい。
17:00 Lindt Werksverkauf Aachen
スイスの高級チョコレートブランド「リンツ」のアーヘン工場直営店。アウトレット価格で商品が購入でき、限定品や詰め合わせも豊富。店内は広く、試食も可能。チョコレート博物館とは異なるラインナップが揃っており、甘党には見逃せないスポット。
お土産を色々と購入。折角なので日本では見ないような商品を中心に選ぶ。時期的にアドベントカレンダーがおしゃれで可愛らしい。つぶさないように注意して運ぶ。
総評
ケルンは空港にバスステーションがあるため、到着後に街の中心部へ移動する必要があり、少し手間を感じた。観光地としてはケルン大聖堂が圧倒的な存在感を放っているが、それ以外の見どころは少なく、長期滞在には向かない印象だった。
そんな中で訪れたチョコレート博物館は、予想以上に充実していて楽しい時間を過ごせた。製造工程の見学や試食、お土産選び、館内レストランまで揃っており、特に美術館巡りに少し疲れてきた頃には、こうした体験型の施設がありがたい。子ども連れはもちろん、絵画に飽きた大人にもおすすめできる場所だった。
街全体は比較的きれいだが、裏通りに入ると空き店舗やたむろする人々が目につき、治安に不安を感じる場面もあった。ただ、実際に危険な目に遭うことはなく、物価も特別高いとは感じなかった。
一方のアーヘンは、大聖堂以外の観光地は少ないものの、その大聖堂が圧倒的だった。正直、大聖堂巡りには少し飽きていたが、アーヘン大聖堂のステンドグラスの美しさと空間の荘厳さには心を打たれた。ケルン大聖堂のスケールには驚いたものの、感動という点ではアーヘンに軍配が上がる。光の入り方、色彩の深さ、空間の高さ──すべてが印象的だった。
旅の締めくくりには、リンツのアウトレットでお土産を選び、白ソーセージを初体験できたのも嬉しい出来事。次にアーヘンを訪れるなら、温泉施設にも足を延ばしてみたい。湯気の立ち上る路地を歩きながら、歴史と自然が交差する街の空気をもう少し深く味わってみたいと思う。






















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