【DAY16-17】ローマ 古代遺跡と芸術の迷宮、そして美食──ローマで過ごす濃密な2日間

旅行

10月2日

費用

項目・施設名・店名 金額(€) 日本円換算(概算)
夜行バス(バーリ → ローマ) 15.98€ ¥2,683
宿泊税(2泊分) 7.00€ ¥1,176
電車2日券(ATAC) 12.50€ ¥2,100
ジェラート(Giolitti) 3.50€ ¥588
パンテオン入場料 5.00€ ¥840
昼食(Osteria da Fortunata – Cancelleria) 23.57€ ¥3,960
バチカン美術館(事前予約) ¥5,048
夕食(Trattoria Dell’Omo) 31.00€ ¥5,208
宿泊費(テルミニ駅近くホステル2泊) ¥7,126
コロッセオ入場料(事前予約) 18.00€ ¥3,024
昼食(La Taverna dei Fori Imperiali) 28.50€ ¥4,788
夕食(Trattoria Da Enzo al 29) 42.25€ ¥7,101
合計(ユーロ換算分 ¥31,428 + 日本円分 ¥12,174) 186.80€ ¥43,602

6:00 ローマ到着

バーリからの夜行バスは定刻通りにローマ・ティブルティーナ駅に到着。ローマの中央駅といえばテルミニ駅だが、長距離バスは隣のティブルティーナ駅発着が多く、少し不便に感じる。早朝すぎて周囲の店はほとんど閉まっており、弟との待ち合わせも渋滞で遅れているとのことで、結局3時間ほど待つことに。

駅周辺では物乞いに何度も声をかけられ、タバコの煙も多く、朝から少し疲れる。ローマは喫煙率が高いのか、街中でも煙を感じる場面が多かった。

荷物をテルミニ駅近くのホステルに預け、10:00頃から街歩きスタート。途中、ディオクレティアヌスの浴場跡や「四つの噴水(Quattro Fontane)」と呼ばれる交差点に立ち寄る。普通の街並みに突然現れる歴史的建築や彫刻が、ローマの奥深さを感じさせる。

10:30 スペイン広場

スペイン広場は、18世紀に整備されたローマ屈指の観光名所。中央には「スペイン階段(Scalinata di Trinità dei Monti)」がそびえ、階段上にはトリニタ・デイ・モンティ教会が控える。階段下にはバロック様式の「バルカッチャの噴水(Fontana della Barcaccia)」があり、ベルニーニ父子によって設計されたもの。

晴天のもと、広場には人が溢れ、プロポーズする中国人カップルに野次馬が集まるなど、華やかで祝祭的な雰囲気。とにかく人が多く、写真撮影には工夫が必要。

11:00 トレビの泉

ローマ最大のバロック様式の噴水で、18世紀に建築家ニコラ・サルヴィによって設計された。高さ26m、幅20mの巨大な構造で、中央には海神ネプチューンが戦車に乗る姿が彫刻されている。映画『甘い生活』で有名になったこともあり、世界中から観光客が押し寄せる。

泉の周囲は人で埋め尽くされており、京都を思い出すような混雑ぶり。人の波をかき分けて少し高くなった足場に登り、写真撮影。かつては後ろ向きでコインを投げ入れると再訪できるという言い伝えがあったが、現在は禁止されているようで誰もやっていない。

🍨Giolitti(ジェラート)

1900年創業の老舗ジェラート店で、ローマ市民にも観光客にも愛されている名店。クラシックな内装と豊富なフレーバーが魅力で、今回注文したピスタチオは濃厚で香ばしく、レモンは爽やかで口当たりが軽い。暑さの中、外で食べているとすぐに溶け始めるが、それもまた旅の味。行列ができていたが、並ぶ価値は十分にあった。

12:00 パンテオン

紀元前27年にアグリッパによって建設され、118年にハドリアヌス帝によって再建されたローマ帝国の神殿。現在はカトリック教会として使用されている。外観はギリシャ建築を思わせるコリント式の柱が並び、重厚で角ばった印象。一方、内部は巨大なドーム構造で、天井中央には「オクルス」と呼ばれる円形の開口部があり、自然光が差し込む様子は神秘的。

入場には電子パネルでの手続きが必要で、打ち込み項目が多く、列の進みが遅い。内部は荘厳で静かだが、宗教施設としての機能も持っており、観光地でありながら祈りの場でもある。外と内の印象のギャップが面白く、建築的にも非常に興味深い。

13:00 ナヴォーナ広場

かつてローマ帝国時代の競技場「ドミティアヌス競技場」があった場所に造られた広場。現在も楕円形の地形が残っており、三つの噴水が配置されている。中央の「四大河の噴水(Fontana dei Quattro Fiumi)」はベルニーニの代表作で、ナイル・ガンジス・ドナウ・ラプラタの四大河を擬人化した彫刻が配されている。

広場には大道芸人や露店が並び、観光客と地元民が混ざり合う活気ある空間。建物のファサードも美しく、ローマらしい優雅さと雑踏が共存している。

13:30 食事 Osteria da Fortunata – Cancelleria

ナヴォーナ広場近くにある人気のオステリア「オステリア・ダ・フォルトゥナータ」。ローマ名物の手打ちパスタを提供することで知られ、店先の窓からは女性がパスタをちねっている様子が見える。観光客で混雑していたが、ほどなく入店。

注文したのは、本場のカルボナーラと牛テールのフィットチーネ。カルボナーラは卵とペコリーノチーズの濃厚なソースが絡み、もったりとしていて満腹感が強い。牛テールのフィットチーネは肉がゴロゴロと入っていて、旨味がしっかり。どちらも麺がもちもちしていて噛みごたえがあり、食べ応えは十分。ローマの昼食らしい重厚な一皿だった。

昼食後は、ティベリーナ川沿いに建つ「サンタンジェロ城」の外観を眺めながらバチカン方面へ。もともとはローマ皇帝ハドリアヌスの霊廟として建てられたが、後に要塞や教皇の避難所として使われた歴史を持つ。円形の構造が特徴的で、橋から眺めるとその重厚な姿がよく映える。

14:30 バチカン

ナヴォーナ広場から昼食を終えて歩を進めると、ティベリーナ川を越えた先に突如として現れる巨大なドーム——それが「サン・ピエトロ寺院(Basilica di San Pietro)」だ。あまりに大きすぎて、遠くからでも視界を支配する。この寺院を中心に広がるのが、世界最小の独立国家「バチカン市国(Stato della Città del Vaticano)」。

面積はわずか0.44平方キロメートル。人口も千人未満。だがその存在感は桁違いで、カトリック教会の総本山として、宗教・芸術・政治の中心地となっている。教皇庁(ローマ教皇の行政機関)もここにあり、国としての機能を持ちながら、世界中の巡礼者と観光客を受け入れている。

バチカン美術館の入場時間前にサン・ピエトロ寺院に入ろうと思ったのだが、長蛇の列すぎて、とても指定の時間に間に合わないと思い、明日にすることにする。

16:00 バチカン美術館

元々予約していたバチカン美術館へ。バチカン美術館は、複数の美術館・ギャラリー・礼拝堂が複合的に連なる世界最大級の美術館群。展示数は7万点以上、総延長は7kmを超えるという。だが、入場は時間ごとに厳密に管理されており、少し早く着いても入れてもらえない。予約なしで入るのはほぼ不可能。セキュリティも厳しく、空港並みの手荷物検査を通過してようやく入館。

…と思ったら、いきなり迷子。順路がまったく分からず、導線も案内も不親切。気づけば「ピウス・クリスチャン美術館(Museo Pio Cristiano)」という、キリスト教美術の彫刻ばかりが並ぶ部屋に迷い込んでいた。石像ばかりで、正直あまり面白くない。本来入り口からのぼったところで左に行かなければならないところを左に行ってしまったようだ。松ぼっくりの広場という場所にいると思ったが、実際の松っぽい木が生えている正面の別の広場をその場所だと思い込んでいたことで迷子時間が長引いた。

ようやく順路を見つけて進む。「キアラモンティ美術館(Museo Chiaramonti)」「新回廊(Braccio Nuovo)」「ピオ・クレメンティーノ美術館(Museo Pio-Clementino)」と続く。先ほど迷子になっていた部屋で見ていたものより大分迫力も作品の完成度も違うことは見るだけでわかる。ラオコーン像や八角形の中庭など、見どころをネットで調べながら鑑賞。見応えはある。その一方で、展示の配置が複雑で、なぜ美術館の中にさらに美術館があるのかという構造に混乱する。

その後は「タペストリーのギャラリー(Galleria degli Arazzi)」「地図のギャラリー(Galleria delle Carte Geografiche)」「ラファエロの間(Stanze di Raffaello)」へ。ラファエロの間では『アテネの学堂』などの名画が並び、ようやく絵画らしい展示にたどり着いた。この辺からは混雑もしているし、列になって進むため、自由に見て回れるというような美術館ではなくなった。

地図のギャラリー

アテナイの学堂

システィーナ礼拝堂(Cappella Sistina)

最後にたどり着いたのが、バチカン美術館最大のハイライト「システィーナ礼拝堂」。ミケランジェロが描いた『最後の審判』と天井画は、まさに圧巻。これまでの疲労が吹き飛ぶほどの迫力で、いつまでも見ていたくなる。だが、ここも人が多すぎて落ち着かない。写真撮影は禁止されており、警備員が常に目を光らせている。

礼拝堂を出ると、ジュゼッペ・モモ設計の螺旋階段(Scala a spirale)を下って出口へ。美しい構造ではあるが、ここまで歩かされすぎて、もはや感動よりも疲労が勝る。美術館を巡るだけで体力は限界。こんなに落ち着かない美術館は初めてだった。

20:00 夕食|Trattoria Dell’Omo(トラットリア・デル・オモ)

バチカン美術館での長時間の歩行と混雑に疲れ果て、宿で一旦休憩。遠出する気力は残っておらず、テルミニ駅近くで評判の良い「トラットリア・デル・オモ」へ向かう。地元の人にも愛される家庭的な雰囲気の店で、周辺にめぼしいレストランが少ない中では貴重な選択肢

注文したのは、キノコのフィットチーネ、サルティンボッカ(生ハムを巻いた仔牛肉のソテー)、ミートボール、ティラミス。ミートボールは店員におすすめされたが、後から考えるとテールスープにすればよかったかもという思いも。とはいえ、どれも安定した美味しさで、地理的に妥協したとはいえ初日のローマの夜を締めくくるには十分な満足感があった。

10月3日

前日ポケットに入れたまま洗濯してしまった電車の2日券。厚紙素材でボロボロになり、表面の印字もほとんど剥がれてしまった。絶望的な気持ちで改札にタッチしてみると、奇跡的に通過できた。券面は読めなくてもICチップは生きていたようで、助かった。

9:30 サンピエトロ寺院

前日に外観だけ見ていたサン・ピエトロ寺院へ、リベンジ訪問。本当はもっと早く来たかったが、前述のトラブルもありこの時間に。昨日よりは列が短かったが、それでも結局1時間並ぶことに。途中、割り込んでくる人もいて、余計に時間がかかる。

内部は豪華絢爛。これまで訪れたどの大聖堂よりも圧倒的に広く、天井の高さも桁違い。ミケランジェロ設計のクーポラ(大円蓋)に登ることもできるが、コロッセオの予約時間が迫っていたため断念。荘厳な空間に身を置くと、宗教建築の力を肌で感じる。

12:00 コロッセオ

ローマ観光の象徴とも言える「コロッセオ」は、紀元80年に完成した世界最大級の円形闘技場。正式名称は「フラウィウス円形闘技場(Amphitheatrum Flavium)」で、最大5万人以上を収容できたとされる。かつては剣闘士の試合、猛獣との戦い、模擬海戦などが行われ、ローマ市民の娯楽の中心だった。

外観は三層のアーチ構造で、ローマ建築の技術力を象徴するもの。内部に入ると、観客席の傾斜や舞台下の地下構造(ハイポジウム)が見渡せる。現在は床板が剥がれ落ちており、地下の通路や檻の跡がむき出しになっている。地下部分の見学には別チケットが必要で、人気のため今回は断念。

事前に予約しておくことが推奨される観光地。時間予約制。事前に音声ガイドをダウンロードしていたので、英語の解説を聞きながら見学。雨天時には天幕のような布を張っていたという情報には驚かされた。古代ローマの技術力と興行への情熱が垣間見える。

個人的には、ジョジョ第5部のラスボス戦がここから始まるという設定もあり、テンションは上がる。とはいえ、当然ながら実際の構造はかなり違う。観光客の数がものすごく多く、写真を撮るのも一苦労。それでも、ローマの歴史と力強さを肌で感じられる場所だった。

地下の様子も上からだが、かなり近くで見られる

13:30 昼食|La Taverna dei Fori Imperiali(ラ・タヴェルナ・デイ・フォーリ・インペリアーリ)

コロッセオ近くの人気トラットリア。雨が強くなってきたため、フォロ・ロマーノ入場前に昼食を取ることに。混雑していたが、店頭で予約を取ってもらい、少し待って入店。

ラビオリとマグロの料理を頂く。気になっていた。スプリッツというカクテルも注文。量は少なかったが、他の店で食べるのとは雰囲気が違う料理で楽しめた。また、スプリッツは少しの苦みと甘みのバランスがちょうどよい。これまでドブロブニクのテラスなどできれいな色の飲み物を飲んでいるのがとてもおいしそうで憧れていたのだが、味にもはまった。

15:00 フォロ・ロマーノ(Foro Romano)

コロッセオのすぐ隣に広がる「フォロ・ロマーノ」は、古代ローマの政治・宗教・商業の中心地だった場所。紀元前7世紀から紀元後4世紀にかけて、神殿、バシリカ(集会所)、凱旋門などが次々と建てられ、ローマ帝国の心臓部として機能していた。

入場はコロッセオのチケットに含まれており、雨の中の観光となったが、石畳の道を歩きながら、かつてのローマ市民の生活を想像する。敷地は非常に広く、地図なしでは迷いそうになるほど。高台からは全体を見渡すことができ、崩れかけた柱やアーチが連なる風景は、まさに「ローマは一日にして成らず」を実感させる。

主な見どころは以下の通り:

  • セプティミウス・セウェルスの凱旋門(Arco di Settimio Severo)  ローマ帝国の勝利を記念して建てられた白大理石の凱旋門。彫刻が精緻で、保存状態も良好。一番の見どころかな。
  • サトゥルヌス神殿(Tempio di Saturno)  ローマ最古の神殿のひとつ。現在は8本の柱が残るのみだが、かつては国家財政の中心だった。
  • ウェスタの神殿(Tempio di Vesta)とウェスタの巫女の家(Casa delle Vestali)  聖なる火を絶やさず守った巫女たちの住居跡。庭園には彫像が並び、静かな雰囲気。
  • アントニヌスとファウスティナ神殿(Tempio di Antonino e Faustina)  皇帝とその妻を祀った神殿で、後に教会として改築されたため、ローマ建築とキリスト教建築が融合している。
  • マクセンティウスのバシリカ(Basilica di Massenzio)  巨大な集会所跡で、現在も3つのアーチが残っており、その規模に圧倒される。
  • 元老院跡(Curia Julia)  ローマ元老院が実際に議論を交わしていた建物。外観は地味だが、政治の中心だった場所。

雨の中、傘を差しながらの見学は体力的に厳しかったが、石造りの遺跡群が濡れて光る様子は、晴天とはまた違った趣があった。もっとこの辺の歴史を勉強しておけばよかったという思いがよぎるが、それでも古代ローマの空気を肌で感じるには十分すぎる場所だった。古代の遺跡がこれだけ集まって残っているものを見る機会はほとんどなったので良かった。

17:00 サンタ・マリア・イン・コスメディン教会(Santa Maria in Cosmedin)

「真実の口(Bocca della Verità)」で有名な教会。中世のロマネスク様式で建てられた教会で、内部は質素ながらも荘厳な雰囲気。真実の口は教会の外壁に設置されており、口に手を入れて嘘をついていると噛まれるという伝説がある。

おそらく外観でピンと来る人はいないだろう

日本人観光客が多く並んでおり、写真撮影担当のスタッフが常駐していて手際よく案内してくれるため、列の進みは早い。寄付箱が設置されているが、寄付は任意。

教会内部はかなり暗く、静寂が支配しており、少しでも声を出すと注意されるほど。観光地でありながら、信仰の場としての厳かな空気が保たれている。

19:00 夕食|Trattoria Da Enzo al 29(トラットリア・ダ・エンツォ・アル・ヴェンティノーヴェ)

再び、雨が降り出して、並ぶころには土砂降り。急に降りだしてきたこともあり、ポンチョや折り畳み傘を路上販売する人が現れる。19:00オープンだと思ってきたのに既にかなりの人数が並んでいた。

ようやく入店できたが、相席でかなり狭い席に通される。注文したのは、ブラータチーズとアーティチョークのカルパッチョ、リガトーニのトマトパスタ、マスカルポーネのデザート。ブラータは濃厚でクリーミー、リガトーニはアルデンテでソースがよく絡む。アーティチョークはカルパッチョではなく、焼きやフライで食べるべきだったと少し後悔。全体的には美味しかったが、価格はやや高め。

21:00 コロッセオ 夜景

雨があがってきたので、夜のコロッセオを見に再訪。ライトアップされた外観は昼間とはまったく異なる雰囲気で、幻想的な美しさが際立つ。周囲には写真を撮る人もいるが、昼間の混雑が嘘のように静か。石造りの外壁が柔らかい光に照らされ、古代の威厳と現代の静けさ。いい写真が取れた。

総評

とにかく人が多すぎる。平日かどうかは関係なく、観光スポットも飲食店も道も、どこもかしこも観光客でごった返していた。見るべき場所は非常に多いが、歴史や宗教、美術に関する知識がないと、ただ眺めるだけのぼんやりとした観光になってしまいそうだとも感じた。その意味では、オーバーツーリズムの中で「見るべきものは多いが、理解には背景知識が必要」という構造が、京都と通ずるものがあるという印象を受けた。

観光スポットの多くは事前の時間予約制で、当日並んでも入れない場所が少なくない。バチカン美術館やコロッセオなどは特にその傾向が強く、旅行が決まった時点で早めに予約しておくのが吉。現地での柔軟な対応は難しく、計画性が求められる都市だと痛感した。

街並みは、典型的なヨーロッパの都市を想像しても、ローマはそれとはまったく異なる。歴史的建築物が多すぎて、街の造り自体がそれらを避けたり、逆に生かしたりしているため、都市設計が独特。やたら道が狭かったり、車道まで石畳だったりと、歩いていて飽きることがない。古代と現代が無理なく共存しているような、不思議な街だった。

バーリに続き、食事は非常に美味しい。この旅では珍しく昼も夜も2食しっかり食べている。やはりパスタは安定して美味しいが、日本よりバリエーションは少ない印象。ただ、食事のことだけを考えるなら、もっと宿泊日数を伸ばしたいくらい、まだまだ食べたいものがあった。1食のボリュームが大きく、前菜・パスタ・セコンドと一通り食べるのは到底無理。現地の人は本当に全部食べられるのだろうかと疑問に思うほどだった。

治安については、事前に言われていたほど悪いとは感じなかった。自分はこの場所に限らず常にスリ対策をしていて、カメラバッグを前にかけ、その上に腕を置いているので、これだけの観光客がいる中でもカモにはなりえないという自信がある。世界中から人が集まっているということは、旅慣れていない人も多く、スリにとっては狙いやすい環境なのかもしれない。特に治安が悪いとされるテルミニ駅周辺も、夜でもかなり明るく、寝泊まりしている人が多いという点を除けば、危険を感じるような要素はなかった。

今回は丸々2日間ローマの観光に充てたが、混雑していることもあり、1日で主要スポットを回りきるのは不可能だと思う。2日あれば十分に主要箇所は網羅できるが、3日以上滞在するならマイナースポットにも足を伸ばす余裕が出てくるだろう。逆に、バチカン美術館を隅々まで見たい、サン・ピエトロ寺院の屋上に登りたい、コロッセオのツアーに参加したい、フォロ・ロマーノやカラカラ浴場もすべて見たいという人には、いくら時間があっても足りないかもしれない。ローマは、知識と体力と計画力が試される都市だった

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