【DAY23】ミラノ 壮観なガレリアと《最後の晩餐》

旅行

10月9日

費用

項目・内容 金額(€) 日本円換算(概算)
宿泊費(1泊) ¥4,966
宿泊税(City Tax) 4.50€ ¥750
昼食(ミラノ風カツレツ) 20.00€ ¥3,334
サンタ・マリア・デッレ・グラツィエ教会(最後の晩餐) 11.00€ ¥1,828
夕食(Il Paiolo) 61.00€ ¥10,170
合計 96.50€ ¥21,048

 

居心地の悪いホステルからはさっさとお暇する。翌日朝早くスイスに向かう関係で駅近くのホステルを予約しておいた自分をほめたい。まずは宿に向かい荷物を置くことにする。セキュリティがしっかりしていて入るのに戸惑ったが無事ホステルにたどり着く。まだ9時ぐらいだが、チェックインさせてくれた。また、地図をくれて街の見どころスポットを教えてくれた。

ミラノは2026年の冬のオリンピックの舞台なのもあり、交通システムがやたらハイテクになっており日本のような自動改札で利用しやすいという印象。

10:30  ミラノのドゥオーモ(Duomo di Milano)

ミラノの中心にそびえる、世界最大級のゴシック建築。着工は1386年、完成までに500年以上を要した壮大な大聖堂で、尖塔は135本、彫像は3,400体以上に及ぶ。白い大理石で覆われた外観は荘厳で、特にファサードの彫刻群は圧巻。内部にはステンドグラスや地下礼拝堂、屋上テラスなど見どころが多く、屋上からはミラノ市街を一望できる。

今回は入場を見送ったが、広場には鳩が多く、観光客で賑わっていた。入場料は高めで、屋上アクセス付きチケットは約15〜20€。すでに多くの大聖堂を見てきたこともあり、外観のみの鑑賞に留めた。

10:40 ヴィットーリオ・エマヌエーレ2世のガッレリア(Galleria Vittorio Emanuele II)

ドゥオーモ広場に隣接する、19世紀に建てられたイタリア最古のショッピングアーケード。鉄とガラスで構成された十字型の天井は高さ約47m、中央には八角形のドームが広がる。内部には高級ブランド店や老舗カフェが並び、床にはモザイク画が敷き詰められている。

特に有名なのが、トリノの象徴・闘牛のモザイク。観光客がその上でかかとを回すと幸運が訪れるという言い伝えがあり、常に人だかりができている。これはオーナーに教えてもらった。自分も明日が晴れであるように願いを込めて回ってみた。まるでディズニーランドのワールドバザールのような空間で、昼夜問わず写真映えするスポット。

近くにあるスカラ座も外観だけ見学。工事中かな。

11:00 スターバックス リザーブ ロースタリー ミラノ

2018年にオープンした、ヨーロッパ初のスターバックス・リザーブ・ロースタリー。かつての郵便局を改装した建物で、外観はネオクラシカル様式の荘厳な造り。内部は焙煎機や配管がむき出しになったインダストリアルなデザインで、コーヒーの製造工程が見学できる。

バリスタによる抽出技術や限定メニューも魅力で、カフェというよりも体験型施設。混雑していたため、今回は軽く見学のみ。

11:15 スフォルツェスコ城

15世紀にミラノ公フランチェスコ・スフォルツァによって建てられた要塞。かつては軍事拠点だったが、現在は市立美術館・考古学博物館・楽器博物館などが入る文化複合施設となっている。内部にはミケランジェロの未完の彫刻《ロンダニーニのピエタ》も展示されている。

周囲は広大な公園で、地元民の憩いの場にもなっている。訪問時は客引きが多く、特にミサンガ売りには注意が必要。今回は外観のみの見学。

12:00 昼食 TakeAway Bistrot

ミラノ風かつを食べてみたくて行ってみたが、ランチでは提供していないとのこと。渋っていると隣の店から肉をもらってきて作ってくれることになった。折角作ってくれたが、やはりウィーンのシュニッツェルと同じような感想。ややパサつくし、味のパンチが足りない。やはりソースで食べたい。日本のとんかつが早く食べたい。

13:00 ピアッツァ・ガエ・アウレンティ(Piazza Gae Aulenti)

ミラノの新都心・ポルタ・ガリバルディ地区に位置する、2012年に完成した近未来的な広場。建築家ガエ・アウレンティの名を冠し、ユニクレディト・タワー(イタリア最高層ビル)を中心に、円形の広場と水盤、LED照明が特徴。

ここもホステルのオーナーに教えてもらった。都市開発の象徴として、ミラノのモダンな側面を体感できる場所。行ってしまえば、大きな駅の周辺に高いビルがあるオフィスエリアといった印象。しばらく、このような都会的な場所には来ていなかったが、観光するような場所ではない。

13:40 ナビリオ・グランデ運河(Naviglio Grande)

12世紀から続くミラノ最古の運河で、かつては物資輸送の要だった水路。現在は再開発され、運河沿いにはカフェ、レストラン、ギャラリーが並ぶ。夕方にはアペリティーボ文化が根付いており、地元民と観光客が集う人気エリア。

ホステルのオーナーから「ヴェネツィアのよう」と紹介されたが、前日までヴェネツィアにいた身からすれば、同一視するには難しい。最寄り駅周辺はやや雑然としていた。

ここで一旦宿に帰る。同部屋の台湾人との会話が弾む。明日行くツェルマットで高山病になりかけたという話を聞きビビる。

本日の宿。清潔でいい感じ。

16:20 サンタンブロージョ教会

4世紀創建のミラノ最古級の教会で、ロンバルディア・ロマネスク様式の代表例。赤レンガの外壁と二本の鐘楼が特徴的で、内部には聖アンブロジウスの墓やモザイク画が残る。静かな雰囲気で、観光客も少なく落ち着いて見学できる。

サンタ・マリア・デッレ・グラツィエ教会に近いので立ち寄った。

17:30 サンタ・マリア・デッレ・グラツィエ教会

ミラノを代表する世界遺産の教会で、レオナルド・ダ・ヴィンチの『最後の晩餐』が保存されていることで有名。絵は教会の食堂部分に描かれており、厳重な管理のもと、少人数制のツアーでのみ鑑賞可能。

予約は非常に困難で、公式サイトでは2〜3ヶ月前に枠が開くとすぐに埋まってしまう。英語が苦手な人にはハードルが高く、日本語ガイド付きツアーは約15,000円と高額。英語ツアーなら25€程度だが、キャンセル枠はなかなか出ない。

今回はイタリア語ツアーに空きがあることに気づき、「絵を見るだけならガイドがわからなくても問題ない」と判断して予約。年齢割引もあり、11€で予約に成功。チェックインは30分前にパスポートとチケット提示が必要で、遅れると入場不可。

ツアー開始後は当然イタリア語で何も理解できなかったが、絵の迫力と保存状態の良さに圧倒される。途中、ガイドが英語説明の希望を聞き、半数以上が残って英語解説を受ける展開に。自分と同じ戦略の人が多かったようだ。ダビデ像に匹敵する感動を得られた。

18:30 ドゥオーモ広場 夜景

再びドゥオーモ広場へ。まだ暗く成り切ってはないが、ライトアップされた大聖堂とガッレリアは、昼間とはまったく異なる表情を見せる。特にガッレリアの中央ドームは、映画のワンシーンのような幻想的な雰囲気で、写真映えも抜群。人通りは多いが、騒がしさはなく、静かに夜のミラノを楽しむことができた。

19:00 夕食 Il Paiolo

ミラノの街には、洗練された雰囲気のレストランが数多く点在している。全体的に価格帯は高めだが、その中でも「Il Paiolo」は比較的手頃で、観光客にも人気の店。特に日本人に知られているようで、店員が少し日本語を話せるほか、日本語メニューも用意されている。

この日はイタリアでの《最後の晩餐》ということもあり、少し贅沢をすることに。まずは牛肉のカルパッチョを注文。薄くスライスされた牛肉にオリーブオイルとレモンがかかり、さっぱりとした味わい。そしてカラスミのボンゴレ(アサリ入りパスタ)が最高においしかった。リーズナブルなハウスワインに非常によく合う。デザートまで頂いて、非常に満足。

味はどれも非常に美味しく、素材の良さが際立っていた。ただ、店内の雰囲気はやや微妙。客の多くが日本人で、名刺交換をしている様子まで見かけた。旅先ではなるべく現地の空気に浸りたい派としては、少し居心地の悪さも感じたが、安心感を求める人にはちょうど良い空間かもしれない。

総評

訪れたイタリアの都市の中では、ミラノが最も経済的に発展している印象を受けた。高層ビルが立ち並び、交通システムもハイテク化されていて、都市機能としては非常に整っている。ただその一方で、駅周辺には浮浪者が多く、観光地にはミサンガ売りの客引きも目立ち、治安面では明確に最も不安を感じた都市でもあった。

街並みは整っていて美しいが、典型的なヨーロッパの都市景観という印象が強く、ここまで多くの都市を巡ってきた後では、特別な感情を抱くことは少なくなっていた。旅の序盤に訪れていれば感動も大きかったかもしれない。

観光スポットの数は他都市と比べて少なめで、基本的にはドゥオーモとその周辺、そして《最後の晩餐》が見られるサンタ・マリア・デッレ・グラツィエ教会の2か所が中心。しかも《最後の晩餐》は予約が非常に困難で、見られない可能性も高いことを考えると、滞在時間によっては持て余すこともあるかもしれない。逆に、ショッピングが好きな人にとっては、ガッレリアや新都心エリアなど、十分に楽しめる街だと思う。

食事に関しては、なぜか食費が高い印象が強く残った。同じようなレストランでも、他都市と比べて10〜20€ほど高い価格設定が多く、味はさすがイタリアという満足感があるものの、予算に限りがある場合は選択肢が狭く感じられた。

もし次に訪れる機会があるなら、QC Termemilanoという温浴施設に行ってみたい。入場料は高めだが、温泉・サウナ・食事が楽しめる複合施設とのことで、以前から興味があった。また、スカラ座でバレエ鑑賞をするのも良いかもしれない。

総じて、イタリアの都市の中では個人的な優先度は低め。都市としての完成度は高いが、旅情や感動という点では他都市に軍配が上がる印象だった。

スポンサーリンク
スポンサーリンク
スポンサーリンク
旅行

コメント

タイトルとURLをコピーしました